名前からして風雅な趣のある御屋敷。
歴史は古く、1793年に建てられた家です。

年季を感じる門をくぐると銅鑼があり、
「見学される方はこのドラを軽く打ってください」とある。
ゴーン。銅鑼を叩くと部屋の奥の方から、
はーい、と快活な声が聞こえてきました。

チケットを購入し、室内に入ると畳の部屋に案内されます。
何かが始まるらしい。少しの間、座って待っていると、
お茶菓子を出していただきました。安納芋だ。
種子島の名産と思いがけないところで出会います。
甘い。とても甘い。芋の概念が変わるような味わいです。
つづけてもう一口食べようとしたら、
白髪のおじいさんがお見えになり、静かに私の前に腰を下ろしました。

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まわりの話し声は止み、自然と静寂な空気に包まれる。
おじいさんが口を開けると鉄砲伝来のあらましを語りはじめました。
静かに、小さな声で、淡々と、時に抑揚をつけて。
みんな、耳を澄ましながら話に聞き入ります。

本物の火縄銃を「持ってみますか?」と私にも持たせてくれました。
手渡された瞬間、重みが「ドン」と手に伝わってきます。
合戦時、こんな重いものを持って戦っていたのか。
戦というものを生々しく感じた瞬間でもありました。

御屋敷自体も見所です。
刀を抜かれないように低くつくられた天井や、
賊が来た時のために持ち上げ式にした階段など、
当時の息遣いが聞こえてきます。

200年以上前に建てられた御屋敷で
語りつがれる話をじっと聞く。
教室では味わえない、歴史の時間があります。

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