410・409・408・407・・・

総合司令塔からカウントダウンの音声が流れはじめると、
それまでの喧騒は段々と静まり返り、みんな一点を見つめはじめます。

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280・79・78・77・・・

一秒一秒、その瞬間が近づいてきます。

100・99・98・97・・・

当たり前ですが、誰もその場を動かない。

20秒前

10秒前

9・8・7・6・5・4・3・2・1

轟音とともに巨大な炎がロケットを押し上げる。
空に向かって、宇宙に向かって、
まっすぐ、まっすぐ、上がっていく。

わぁぁ!

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それは他のどれとも似つかない、目にしたことのない光景でした。
巨大な機体が直上する様子は不思議な感覚を覚えます。
魔法が使われている。
そんな馬鹿みたいなことを生まれて初めて本気で思いました。
ほんとうにこの世界の出来事ではないような瞬間でした。

地球から飛び立ったロケットを見届けると、
自然と拍手が沸き起こります。
青い空に向かって、その先の宇宙に向かって、
一筋のロケットロードができていました。

その時をどう過ごしたのか。
出会った人に尋ねます。

買い物に来ていたお母さんは自宅の庭で、
古民家の管理人さんは星空日本一の場所で、
お店の店員さんはその時だけ店の外に出て、
農家の方は畑仕事の手を止めて、
サーフィンをしていた人は波から降りて、
小学生は校庭に出て、みんなロケットを追っていた。

たぶん、島中の人が
それぞれの場所で空を見上げる日。
それが、種子島のロケットの打ち上げです。

「来てよかった、マジで」
隣にいた青年の言葉に私も頷いていました。

46_ロケット打ち上げ_SP_04.jpgのサムネイル画像 












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