西之表市街地にある旧赤尾木の港でウミガメに出会える。
高速船やフェリーが発着する西之表港の一番奥、あらきホテル前の漁港には数頭のアオウミガメが棲みついている。潮汐や干満の時刻で遭遇するタイミングは色々だが、少なくとも30分に一回程度で呼吸のため水面に顔を出す。多い時は4頭の個体が次々に海面に現れて、足元の海中で藻を食べる様子が見られるほど接近遭遇も稀ではない。
朝の散歩がてら、夕暮れ前の一時にのんびり海を眺めていれば竜宮城からのお迎えがあるかもしれない。そして、岸壁際には色とりどりの熱帯魚が泳ぐ姿が見られ、ウミガメの浮上を待つ間も飽きることはない。見学は海への転落に十分注意を払い、逆光で眩しい時もあるのでサングラスなど準備したい。数年の観察経験からいえば、ほぼ一年を通じて回遊が見られ冬場は真昼の水温が上がるころ、真夏は早朝の水温が少し低い時間帯が好環境でないかと思われる。
写真・動画提供:種子島観光ガイド松園さん